原文(英語)著者:Mo Stone 日本といえば、春と秋の日本を思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、冬の日本にもたくさんの見所があります。東京や京都など比較的大きな都市の多くは、冬の気候は穏やかで観光にも支障がありません。北海道や日本アルプスといった積雪地域には、多くのスキー・スノーボード客が訪れます。この他にも、全国のあちこちで冬のお祭りが開催されます。クリスマスやお正月、1年を通しての見所をご紹介します。 クリスマスのおすすめは長崎 日本のキリスト教徒の割合はわずかであり、日本でのクリスマスは商業的な祝日として人気があるものの、宗教的な祝日として広く祝われていません。本当の日本式クリスマスを体験するには、長崎を訪れることをおすすめします。長崎は日本の西部に位置し、16世紀にポルトガルから日本で最初にキリスト教が伝わった土地です。江戸時代には隠れキリシタンが弾圧を受けた土地でもあります。現在この美しい港町には、他のキリスト教徒の土地と比べて比較的多くの教会が存在しています。 当BT翻訳者の1人であるクリスは、クリスマスの時期に長崎を訪れたことがあり、その時の経験をこう語ります。「長崎の街全体にお祝いの雰囲気がありつつ穏やかで神聖さがありました。クリスマスイブのミサでは、教会に集まった人たちの強い一体感が感じられて、東京の教会では味わったことのないものでした」 さらに、この時期のイルミネーションがお好きな方には、長崎にあるオランダテーマパークのハウステンボスがおすすめです。ここでは毎年、クリスマスのイルミネーションやディスプレイが楽しめます。 新年は神社やお寺へ参拝 日本人は大晦日にパーティーで大騒ぎするということはありません。パーティーの代わりに、国内に数え切れないほどある神社や寺院へ参拝する「初詣」で、日本人式のお祝いをしてみませんか。初詣は新年最初に神社や寺院を参拝する慣習です。もっとも多くの人が初詣に訪れる日は1月1日ですが、有名な神社仏閣の人混みを避けたい場合は、1月1〜7日の間いつでもお参りできます。初詣は仏教の寺院でも神道の神社でも構いませんし、東京の大きく有名なものでも住宅街の小さなものでも構いません。初詣は日本国内すべての神社仏閣で行われます。 初詣では、その年が良い1年であるように祈ったり、お供え物をしたり、絵馬やお守りを購入したり、おみくじ(その年の吉凶を占うための紙くじ)を引いたりします。大晦日の仏教寺院では、お寺の除夜の鐘をつくことができるかもしれません。昔から、除夜の鐘は仏教で神聖な数とされる108回打ち鳴らされます。深夜に始まる除夜の鐘つきは、多くのお寺で参拝者が順番に参加することができます。 冬の間はイルミネーションを楽しむ 冬の間(11月頃から1月頃まで)、日本独特な光景を見ることができます。それは冬のミネーションです。この素晴らしい光のディスプレイは、街中の通りやショッピングセンターからテーマパークまで、様々な場所に現れます。とても華やかな光景で人気も高まっており、年々その華やかさや美しさは増しています。東京のミッドタウンや大阪の御堂筋通りなど、多くは無料で楽しむことができますが、栃木のあしかがフラワーパークなど、規模が大きく優れた施設の中には入園料がかかる場所もあります。冬のイルミネーションは、家族でのお出かけやロマンチックなデートにうってつけです。 あなたの国のあなたのお気に入りの冬のお祝いは何ですか。下のコメント欄でぜひ教えてください。
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フリーランサーからフリーランサーへのアドバイスとヒント
原文(英語)著者:Mo Stone(モー・ストーン) 大学で言語を勉強したので、やはり翻訳者になろうと考えている人。翻訳会社に勤めていて独立したいと考えている人。もしくは、ライターのかたわら言語力を生かした仕事をしてきたものの、その副業を本業にすべきかと考えている人。そんな皆さんには「フリーランスになるべきか」という重大な質問があると思います。 フリーランス翻訳者の生活がどのようなものなのか、そしてフリーランスとして働き始めたばかりの人へのアドバイスやヒントなどについて、Borderless Translation翻訳者のクリスを始め、東京を拠点とする3人の翻訳者に尋ねました。 フリーランスとして働き始める。 フリーランサーの多くは、最初からフリーランスとして働くことを望んでいたわけではなく、自然とフリーランスになったという人がほとんどです。「最初に受けた翻訳の仕事がどんな仕事だったかも覚えていませんが、バイリンガルのライターであると言うと『だったら翻訳もできますか』と聞かれることが多いです。最初に受けた仕事は主に執筆の依頼だったのですが、私に言語スキルがあることを知っていた顧客に、翻訳の仕事も依頼されました」と話すのは、Florentyna Leow(フロレンティーナ・リオ)さんです。クリスのように非正規社員として異なる会社に勤めた後、フリーランスになる翻訳者もいます。Alex Fisher(アレックス・フィッシャー)さんは、副業としていた翻訳をフリーランスで行うことを決めましたが、最初の顧客を獲得することが一番大変なことだと分かっていました。「たくさんの履歴書を書いて送りましたが、返答があったのは1社のみでした。でも結局は、それで十分だったのです。その顧客は、現在でも私の仕事の土台となっています」とフィッシャーさんは話します。 柔軟性と自由度 フリーランス生活の利点と言えば、多くの人が真っ先に思いつく大きな点が柔軟性です。今回取り上げるフリーランサーたちも、スケジュールや作業場所、引き受ける仕事の内容などに対する自由を満喫しています。「他の誰かの夢のために働くのではなく、誰とどうやって仕事をしていくかを自分で決めることができます。私は興味の対象が多いのですが、フリーランスであるからこそ、自分が興味ある分野の仕事を選択できます」とリオさんは話します。この他の利点として、自分の仕事に対する責任感とプライドを持てること、そして満員の電車やバスによる通勤をしなくてもよいことなどが挙げられました。 1人仕事の大変さ しかし、自分自身に裁量があることには、良い面もあれば悪い面もあります。「全責任が他の誰でもなく自分にあります。フリーランサーは基本的に従業員1人の会社です。今までは何人かで担当していた仕事を、すべて自分1人で行わないといけません。私は自分で会計処理をしますが、それと同時に仕事探し、自分の売り込み、フリーランサーとしてやっていくための具体的な調整などのすべてを自分で行わないといけません」とリオさんは話します。クリスにとって、仕事の不安定さとそれに伴う仕事と生活の両立が課題となりえます。「仕事をお断りするのは大きなストレスなので、スケジュールが過密な時でもお引き受けし、結果的に膨大な仕事量となってしまうこともあります」とクリスは話します。 フィッシャーさんは、別の面での両立の困難も感じています。「顧客とフリーランサーの力のバランスは、常に難しい問題だと思います。フリーランサーとして顧客の満足度を保つために、自分はどこまですべきか。『お金は時に高すぎる』と言った友達がいましたが、この言葉はとても役に立ちました」とフィッシャーさんは言話します。 フリーランサーからのアドバイス フリーランサーとして成功するための鍵は、整理整頓です。重要な作業や納期をきっちり把握するために手書きのリストを用意する、スプレッドシートやカレンダー、リマインダーアプリなどのソフトウェアツールを活用するなど、それぞれの翻訳者にお気に入りの方法があります。顧客を探す方法としては、多くの仕事が翻訳会社またはオンライン求人情報サイト(フィッシャーさんおすすめのサイトはこちらproz.com)を通して得られます。しかし、口コミの力も侮れません。「私は売り込みが得意な方ではありませんし、積極的に新しい仕事を掴もうとしているわけでもありません。自分の仕事の出来を見て判断してもらう方が良いと思っています。納期を守って良い仕事をすることはもちろん、一緒に仕事をしやすいことは、顧客が新しい顧客を紹介してくださることにつながるようです」とリオさんは話します。 最後に、ここで取り上げたフリーランサーに、フリーランス翻訳者を始めようとする人に対して何かアドバイスはないかを尋ねました。「まずスキルを身につけ、できればコネクションをいくつか築いてからフリーランスに転向する。焦って始めることはないと思います」とクリスは話します。フィッシャーさんは、これに賛同した上で「両足でいきなり飛び込むのではなく、副業として始めてそこから広げていくことをおすすめします。毎月の家賃の支払いを心配することなく、どうすれば上手くいくのか、自分のニッチは何かなどを探るために、試しながら始めるのがいいと思います」と付け加えます。 最後にリオさんからのアドバイスはこうです。「領収書は全て保管しましょう。そして、親切で一緒に働きやすい翻訳者になること、人に利用されないようにすること、他のフリーランサーと親しくなり、できる時に恩送りすること」。どの業界に通用する素晴らしいアドバイスですね。